コーヒーは感謝の飲み物である

「コーヒーは感謝の飲み物である」。それが私の信条(belief)だ。

一杯のコーヒーカップの裏側に広がる世界を知りたい。私にとって、コーヒーに関わる文化、歴史、自然環境、労働環境、生産と消費その全てが興味深い。

コーヒーの産業従事者(industrial workers)が世界で最も多いということを知った時は衝撃的であった。つまり、コーヒーは生産から消費まで、最も多くの人の手を渡り私たちの前に運ばれることを意味する。その中には複雑な利害関係があり、私達には想像もつかないほどの苦労もある。

ちなみに、日本は世界で4番目にコーヒーを消費する国であり、京都は日本で最もコーヒーを消費する人々が住む地域である。京都を訪れた人々は皆、コーヒー屋さんの多さに驚くだろう。

さて、生産から消費までのコーヒーの長い旅路を、私たちはどれほど知っているだろう。 私はこの大きなギャップを埋めてコーヒーの感動を最大限に体験できるワークショップを企画している。一言で表現すれば、コーヒー収穫シーズンの生産者の手仕事を疑似体験できるのだ。焙煎作業まで行い、自分だけのオリジナルコーヒー豆を作り上げることが出来る。

あなたのコーヒーに対する考え方を根底から変えるかも知れないこの企画は、スターバックスの言う「コーヒーの感動体験」の何倍もの価値があると断言できる。参加してくれた人達にコーヒーに対する感謝の気持ちが芽生えたら幸いだ。

私は大学を三度休学して、その度に国内外のコーヒー生産地を尋ねた。

最初は2010年の世界一周。2013年には小笠原諸島。2015年には沖縄本島のコーヒー生産を旅した。これまで、6カ国で約20ヶ所のコーヒー農家と交流した。

美味しいコーヒーを育てるための基本的な条件は、温暖な気候、高い標高、適度な雨量、そして日陰樹(shade tree)のある栽培環境だと言われている。これはつまり、人間も生活しやすい環境と言える。実際、私が旅した地域は思わず住みたいと感じるような場所ばかりだった。その国の都市部と比べ、農村部である田舎の方に住む人々は穏やかで優しい人が多い印象だった。中米のコスタリカやグアテマラはまさしくそんな国だ。

コーヒーは、それ自体が学問だ。そう感じるようになったのは、2008年の大学入学後、京都大学農学研究科准教授の辻村先生の著書を読んだことが大きな理由だ。辻村先生は、コーヒーの経済研究の第一人者として知られてる。

著書のフィールドワークの舞台となっているのが、タンザニア・キリマンジャロ山の西斜面にあるルカニ村だ。そこは、日本で愛されるキリマンジャロコーヒーの名産地として知られている

この村でホームステイした経験は私の世界一周の中でも最も貴重な時間であった。コーヒーのおかげで子どもと森林が育まれる文化、そして、優しく流れる時間と風景は忘れられない。

ルカニ村(Lukani village)コーヒーは、NORUカフェのSingle origin coffeeのメニューの一つである。今年の収穫物(new crop)は近年の出来と比べても抜群に良い。独特の酸味と豊かな香りが感じることができ、とてもオススメである。

実は、ルカニ村コーヒーはNORUカフェオリジナルのブレンドコーヒー豆にも使用されている。アイスコーヒーやエスプレッソスタイルでもルカニ村コーヒーの魅力を楽しんでもらえるのだ。

コーヒーは私の大学生活の大きなテーマであったが、今ではそれが人生のテーマに変わりつつあると感じている。NORUカフェとの出会いは私の人生の中でもとても重要だ。ただのカフェではなく、私のコーヒーに対する感謝の気持ちを表現できる場であるからだ。

このブログでは、これまでコーヒー旅の出来事、NORUカフェのメニューの魅力、世界のコーヒー生産と消費の動向等を、徐々にアップしていく。全ては、読者のコーヒーライフがより幸せなものになると願って書き続ける。

最後になったが、NORUカフェに素晴らしいコーヒー豆を供給してくれる京都の焙煎会社Kyowa’s coffeeに感謝を述べたい。彼らの素敵なコーヒーの取り組みも、今後このブログで登場するだろう。

NORU cafe Yuya Fujii